長崎県の建設業許可で納税証明書が省略可能に|2026年8月開始

長崎県の建設業許可で納税証明書を省略できる条件|2026年8月開始

2026年8月1日から、長崎県では建設業許可(県知事許可)の下記の手続きについて、一定の条件を満たせば、事業税の納税証明書の添付を省略できるようになりました。

  • 新規許可申請
  • 許可換え新規申請
  • 決算変更届

この記事では納税証明書の添付省略について、「対象となる手続き」「同意書の記入項目」「従来どおり納税証明書を用意した方がよい場合」を長崎県の行政書士が解説します。

この記事で分かること

納税証明書の添付省略について

  • 対象となる手続き
  • 省略するための条件
  • 納税証明書を用意した方がよい場合
目次

2026年8月1日から納税証明書の添付が省略可能

これまでは建設業許可新規申請決算変更届等を提出する際に、事業税の納税証明書を添付する必要がありました。

このような申請者の負担を軽減し、行政事務を効率化するため、2025年4月に建設業法施行規則が改正されました。これにより都道府県内で納税情報を確認できる体制があり、申請者がその確認に同意した場合には、納税証明書の提出を省略できるようになりました。

そして長崎県では2026年8月1日からJCIPで行う新規申請等について、一定の条件のもとで納税証明書の添付を省略できる取扱いが開始されました。

長崎県における今回の取扱いの概要は、次のとおりです。

項目長崎県での取扱い
開始日2026年(令和8年)8月1日
対象の許可長崎県知事許可
対象となる手続新規申請
許可換え新規申請
毎事業年度終了後の決算変更届
申請・届出方法JCIP(電子申請システム)による申請・届出
納税証明書に代えて提出するもの納税情報の確認に関する同意書
対象となる税法人事業税
個人事業税
書面申請の場合省略不可(従来どおり納税証明書の提出が必要)

納税証明書を省略するための3つの条件

納税証明書の添付を省略するには、次の3つの条件を全て満たす必要があります

条件1:JCIP(電子申請システム)で申請・届出を行うこと

納税証明書の添付を省略できるのは、JCIPを利用した電子申請の場合に限られます。書面申請の場合は省略ができないため、従来どおり事業税の納税証明書を用意する必要があります。

なおJCIPで電子申請する場合でも、これまで通り納税証明書を添付して申請することも可能です。

条件2:省略対象となる手続きに該当すること

長崎県で納税証明書の添付を省略できる手続きは、以下の3つになっています。

納税証明書の添付を省略できる手続き

建設業許可の新規申請
許可換え新規申請
事業年度終了後の決算変更届

なお納税証明書の添付省略は、長崎県の入札参加資格申請には対応していません。
今回の変更は、あくまで「建設業許可」に関する手続き限定です。各自治体の「入札参加資格申請(県や市町の競争入札)」で求められる納税証明書は省略できませんので、混同して添付を忘れないよう十分ご注意ください。

条件3:納税情報の確認に関する同意書を添付する

納税証明書を添付しない代わりに、長崎県指定の「長崎県税の納税情報の確認に関する同意書」を提出する必要があります。同意書は法人用と個人用で分かれており、長崎県のホームページからダウンロードして作成し、JCIP上でアップロード(添付)します。

同意書に記入する内容

法人用と個人用では、記入項目の一部が異なります。

区分主な記入項目
法人用同意年月日
許可番号
商号・名称
代表者職、氏名
13桁の法人番号
法人事業税の対象事業年度
個人用同意年月日
許可番号
商号・名称
代表者名
10桁の納税者番号
納税者住所
個人事業税の課税年度

個人用の納税者番号は、長崎県の個人事業税の納税通知書に記載されている10桁の番号です。

法人用の法人番号は、国税庁の法人番号公表サイトで確認することができます。

同意書への自署・押印は不要

長崎県が公表している同意書には押印欄がありません。当事務所が2026年8月に長崎県土木部監理課へ直接確認したところ、法人用・個人用のいずれも、自署と押印は不要との回答を得ています。

パソコンで必要項目を入力したデータを、そのままJCIPにPDF等でアップロードすれば同意書の提出は完了です。

急ぐ場合は従来の納税証明書も検討する

同意書を利用すると、納税証明書を取得する手間を省けます。しかし、長崎県の担当部署が内部で納税状況の確認を行うため、情報の照会・確認が完了するまでに「1週間程度」の時間がかかるとされています。

どちらの方法を選ぶかは、申請方法や提出までの期間を踏まえて判断しましょう。

比較項目納税証明書を省略する場合納税証明書を提出する場合
利用できる申請方法JCIPによる電子申請のみJCIPまたは書面申請
必要な対応納税情報の確認に関する同意書を記入して添付事業税の納税証明書を取得して添付
時間県による納税情報の確認に1週間程度かかる県による納税情報の確認待ちは不要
選択の目安納税証明書の取得や窓口来庁の負担を減らしたい場合・書面申請の場合
・提出を急ぐ場合
・すでに納税証明書を取得している場合

提出前のチェックリスト

納税証明書の添付を省略する場合は、以下のポイントをご確認ください。

  • 申請方法は書面ではなく、JCIPによる電子申請・電子届出
  • 手続きが「新規申請」、「許可換え新規申請」、「決算変更届」のいずれかであるか
  • 法人用と個人用の同意書を取り違えていないか
  • 納税情報の確認に1週間程度かかることを日程に織り込んだか

納税証明書の添付省略に関するよくある質問

納税証明書はすべての手続きで不要になったのですか?

いいえ、すべての手続きで不要になったわけではありません。
長崎県の今回の取扱いは、JCIPによる「対象手続」で、所定の同意書を添付する場合に利用できます。
書面申請では従来どおり納税証明書が必要です。

JCIPで申請する場合は納税証明書は使用できませんか?

いいえ、電子申請であっても従来どおり納税証明書を使用できます。
同意書による方法と納税証明書による方法のどちらを選ぶかは、申請日程なども考えて判断しましょう。

同意書に代表者印や個人の実印は必要ですか?

いいえ、不要です。
当事務所が長崎県土木部監理課へ確認したところ、自署・押印とも不要との回答を得ています。

入札参加資格申請の納税証明書も省略できますか?

いいえ、今回の取扱いは入札参加資格申請には対応していません。
入札参加資格申請については、その申請で指定されている納税証明書を確認してください。

まとめ

2026年8月1日から、長崎県ではJCIPによる以下の手続きについて、所定の同意書を添付すれば事業税の納税証明書を省略できるようになりました。

納税証明書の添付を省略できる手続き
  • 新規申請
  • 許可換え新規申請
  • 決算変更届

納税証明書の取得費用や窓口へ行く負担を減らせる一方、県の納税情報確認には1週間程度かかります。急ぎの申請では、従来の納税証明書を利用する方が適している場合があります。

当事務所では建設業許可の新規申請や決算変更届のサポートを行っており、JCIPによる電子申請にも対応しております。自社での手続きが不安な方は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

藤本 悠平のアバター 藤本 悠平 フェリックス行政書士事務所 代表

九州を拠点とする税理士法人にて相続業務やクリニックの経営支援に従事した後、フェリックス行政書士事務所を立ち上げる。
主な取扱い業務は医療法人の設立・解散認可申請、遺言書作成、相続手続き。

行政書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)/AFP

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